つれづれなるままにタイ語

タイ語の勉強&タイ関連本レビュー

書評:「マイペンライ―タイ人の言語行動を特徴づける言葉とその文化的背景についての考察」

今回は学術本の紹介です。僕自身は所有していませんが、大学図書館の書庫室で見つけてその一部を複写しました。amazonだと中古でなんと9万円もしますので、ぜひ図書館でお探し下さい。

国立国語研究所日本語研究センターが1990年代に日本語と東南アジア諸語の対照研究を行う中で、タイ人の言語行動を特徴付ける言葉を3年間にわたって研究しまとめあげられた本です。特にその中でもタイ人の性格を象徴する言葉である「マイペンライ」を中心に、タイ人への具体的なインタビュー及びアンケートを通じて集計・分析しています。そのインタビュー項目というのがとにかく細かく、これを読めば確実にマイペンライ・マスターになれます。1995年刊行ですが、2000年にこの続編も刊行されています。

本の中でも主張されているのですが、マイペンライは「どういたしまして」というお礼への返事の意味だけでなく、ミスを犯した本人が弁解として使うこともあります(それによって日本人とタイ人との間に誤解が生じることもしばしばです)。いつどのように用いるのか、そのタイ人の意識の問題を非常に具体的なアンケート項目で調査しています。礼を挙げると、

  • 親友が自分のカメラを壊してしまって、謝ってきた時
  • 友人からお土産をもらった時
  • 店で買ったシャツが汚れているとクレームをつけた時
  • 学生が先生にコーヒーをすすめられた時

などなどです。こういった実例について、マイペンライを言うか言わないかなどを具体的な理由と共に調べ上げています。

もちろん考え方は人それぞれなのでこの集計結果だけが全てではないですが、タイ人にある程度共通する考え方というものをうかがい知ることができます。比較文化学に興味のある方もぜひ見てみて下さい。

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